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令和6年6月28日(金)、当院派遣医師の香川大学医学部寄附講座教授 辻 哲平 先生をコースディレクターとして、濱谷 英幸 救急科部長、藤澤 美絵 主任看護師をインストラクターとして、職員向けBLS研修を行い、7名のスタッフが参加しました。
BLSとは、Basic Life Supportの略称で、心肺停止または呼吸停止に対する一次救命処置のことです。病院は皆さまにとって安全な場所でなければなりません。一方、入院中の方はもとより、ご来院の方の多くは体に何らかの不調を持たれている“患者さま”が多くいらっしゃいます。一般公共の場に比し万が一の事態に陥るリスクは高く、中でも心肺停止や呼吸停止は生命に関わる最大のリスクです。急変を早期に認知し、直ちに蘇生行動を始めることは医療従事者として必ず身につけておくべき知識・技能と考え、BLSに取り組んでいます。
研修においては、突然の心肺停止や窒息に対するBLSを習得のため、胸骨圧迫と人工呼吸の方法やAED(自動体外式除細動器)の正しい使用方法、BLSアルゴリズムに沿ったチームでのBLSの実践などについてのトレーニングを行いました。
参加したスタッフからは、「研修の最初にコースディレクターから、『大切な人が目の前で倒れたらどうしますか。大切な人のために何を行いますか』と問われ、『助けたい』、『そのための最善の行動をとりたい』と思い、その気持ちをもって研修に臨みました。」、「突然発生した状況に少しでも冷静に対応できるよう、BLSアルゴリズムを理解し、行動につなげることが大切であると改めて認識しました。」との話を聞くことができました。
今後も医療知識の修得や技術の更なる研鑽に励み、良質で安全・安心な医療の提供に努めてまいります。
6月27日(木)、患者さまの昼食に「地産地消」メニューのお食事を提供しました。
当院は、平成23年4月に香川県から給食施設部門で「かがわ地産地消応援事業所」の認定をいただき、毎月2回、地産地消食を提供しています。
この認定基準ですが、年間を通じて県産農林水産物を積極的に利用し、米は100%香川県産を利用すること、地産地消メニュー(県産農林水産物を50%以上利用したメニュー)を月1回以上提供すること、となっています。
今回の献立は「米飯」、「豚肉と卵の煮物」、「酢醤油和え」、「赤だし」で、「米」、豚肉と卵の煮物の「たまねぎ・卵」、酢醤油和えの「なす、きゅうり」、が県産品です。(県産品の使用率は53.3%となっています。)
きゅうりの最盛期は夏から秋にかけてですが、ハウス栽培も盛んで、1月から3月を除いては一年中出荷されているとのことです。管理栄養士によりますと、「全体的に張りがあり、いぼが尖って触ると痛いくらいのものが新鮮とされています」とのことです。また、調理師によりますと、「サラダでパリッとみずみずしい食感を楽しむのも良いですが、茹でたり炒めたりしても味わいが深まり美味しいです」とのことでした。
今後も安全・安心でおいしい食事を提供するため地産地消に取り組み、患者満足度向上と地域への貢献に努めてまいります。
6月21日(金)、患者さまの夕食に「夏至」の行事食メニューを提供しました。
「夏至」は、二十四節気の一つで、北半球では1年のうちで最も日の出から日没までの時間が長い日です。夏至は農作業が最も忙しい時期であるため、地域ごとに風習があるようですが、全国一斉のイベントはないようです。なお、香川県では、農作業が一段落する夏至から11日目の雑節「半夏生」の日(今年は7月1日です)に、その年に収穫した新麦で作ったうどんを振る舞う伝統的な風習があったようで、これにちなんで本場さぬきうどん協同組合は、昭和55年に7月2日を「うどんの日」と定めています。
今回の献立は「ちらし寿司」、「たらこ和え」、「煮しめ」、「和菓子」です。
和菓子、特に上生菓子は、豊かな季節感が表現され、味だけでなく視覚的な美しさも味わうことができます。例えば、「二十四節気」からさらに5日ごとに分けた「七十二候」それぞれを表現した和菓子も作られています。入院患者さまにも季節の訪れや移り変わりを感じていただきたく、和菓子を提供させていただきました。
当院では、「地産地消食」だけではなく、季節を感じていただけるような食材・料理を献立に取り入れた「行事食」を毎月1回提供しています。
今後も安全・安心でおいしい食事を提供するため地産地消に取り組み、患者満足度向上と地域への貢献に努めてまいります。
令和6年6月19日(水) 12:30〜13:00、13:30〜14:00 健康館5階 講堂にて、インターネットを利用した、高齢者の諸症状(特にフレイル)についての勉強会が開催され、28名のスタッフが参加しました。
フレイルとは、医学用語である「frailty(フレイルティー)」の日本語訳であり、病気ではないけれど年齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態を指します。
勉強会では、フレイルの特徴として、食欲不振や骨格筋の減少、疲労感、認知機能の低下、うつ病に陥りやすいことが挙げられました。また、フレイルとなっても適切な栄養摂取や運動により健康に戻れる段階であることが示され、症状が改善したいくつかの事例が紹介されました。
今後も新しい医療知識の習得や技術の更なる研鑽に励み、良質で安全・安心の医療提供に努めてまいります。
令和6年6月13日(木) 12:30〜13:10 健康館5階 講堂にて、インターネットを利用した、糖尿病の治療に関する勉強会を開催され、19名のスタッフが参加しました。
高血糖の状態は、血管を硬くしたり狭くしたりする「動脈硬化症」の原因となります。動脈硬化症は、体内の比較的大きな血管とそれに接続する臓器に障害を引き起こし、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患、足の病変(足壊疽など)を引き起こすこともあります。
勉強会では、合併症を防ぐために血糖値の適切なコントロールが重要であることが示されました。また、2型糖尿病患者で十分な血糖マネジメントが得られていない場合や心血管イベントリスクの高い患者についての試験結果が報告されました。さらに、「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム」が示され、GLP−1受容体作動薬やSGLT2阻害薬などの適切な使用がコントロールには重要であることが説明されました。
今後も新しい医療知識の習得や技術の更なる研鑽に励み、良質で安全・安心の医療提供に努めてまいります。
令和6年6月12日(水) 12:30〜13:00、13:30〜14:00 本館3階 カンファレンス室にて、水・電解質輸液と脱水のモニタリングに関する勉強会が開催され、複数のスタッフが参加しました。
脱水症とは、皆さまご存じのとおり、この時期からは注意が十分に必要な熱中症をはじめ、怪我による出血などで、体内の水分やナトリウムが不足した状態になる病気です。私たちの体は全体重の約60%(高齢者は約50%、乳幼児は約80%)が水分で占められており、この水分は「体液」と呼ばれ、このうち3分の2は細胞内に、残りの3分の1は血液や組織の間液として細胞の外に存在しているそうです。
勉強会では、脱水の分類やさまざまな症状・状態による輸液の種類と選択、使用方法などの説明が行われました。
今後も新しい医療知識の習得や技術の更なる研鑽に励み、良質で安全・安心の医療提供に努めてまいります。
令和6年6月12日(水)の朝8時、毎月恒例の病院敷地内とその周辺の清掃活動を職員18名が行いました。
本活動は毎月原則的に第2水曜日に実施されており、屋外活動のため天候に左右されるところです。四国地方は6月9日に梅雨入りしましたので、若干心配はしていましたが、本月も無事に「曇り、気温22度、北北東の風1m」という気象条件の下で実施することができました。
本日は15分程度の除草を中心とした清掃活動を行い、90リットルゴミ袋1.5袋を集めました。
今後も皆様から信頼され支持される病院をめざし、努力してまいります。
6月6日(木)、患者さまの昼食に「地産地消」メニューのお食事を提供しました。
当院は、平成23年4月に香川県から給食施設部門で「かがわ地産地消応援事業所」の認定をいただき、毎月2回、地産地消食を提供しています。
この認定基準ですが、年間を通じて県産農林水産物を積極的に利用し、米は100%香川県産を利用すること、地産地消メニュー(県産農林水産物を50%以上利用したメニュー)を月1回以上提供すること、となっています。
今回の献立は「米飯」、「スペイン風オムレツ」、「和え物」、「オレンジ」で、「米」、スペイン風オムレツの「卵・たまねぎ」、和え物の「まな」、が県産品です。(県産品の使用率は63.1%となっています。)
「まな」は、インターネットで検索しても、奈良県特産の「大和まな」がヒットし、「香川県の野菜」と一緒に検索しても「まんば」や「食べて菜」がヒットするなど、マイナーなイメージになりますが、実際には香川県の伝統的なお野菜です。夏場を除いては収穫されているそうですが、生産地が高松市の一部に限られるため、多くは出回らなくなっているそうです。
今後も安全・安心でおいしい食事を提供するため地産地消に取り組み、患者満足度向上と地域への貢献に努めてまいります。
令和6年6月5日(水)、栄養サポートチーム(Nutrition Support Team、NST)専門療法士臨床実地修練の最終日となる第5週目研修を行いました。
NST専門療法士は、一般社団法人日本栄養治療学会(JSPEN)が認定する栄養管理の専門家です。最近は多くの病院でNSTが設置されており、NST専門療法士にはチームの中心的な存在として活躍することが期待されています。
最終日となる本日は、訪問看護ステーション看護師より「在宅での栄養管理」等、社会福祉士より「当院と施設との連携」の講習の他、栄養評価等実技や病棟回診、症例報告発表を行いました。
全日程の研修を終えた研修生さんからは「本実地修練に参加し、改めて栄養の重要性を理解しました。QOLの向上につなげるため、患者さんの栄養状態を評価し、適切な食事が提供できるようにしたい。」、「サルコペニアによる年齢的な身体能力の衰えに対しては、たんぱく質の重要性と、多職種が協働した食事摂取の工夫の必要性を学びました。地域の皆さまが少しでも長く元気な日々を送れるよう、取り組んでいきたい。」との感想を聞くことができました。
私たちは積極的な教育活動に取り組み、将来に向けた人材の育成に努めてまいります。
令和6年6月4日(火) 19:00〜20:20 本館2階 薬剤部にて、インターネットを利用した、がん治療に伴う痛みに関する勉強会が開催され、多数のスタッフが参加しました。
痛みはがんの症状の1つです。末期には約7割の方が痛みを体験するとも言われています。また、その内およそ8割の方は耐え難いほどの痛みを感じているというデータもあります。このがんの痛みの原因は、「がん自体が直接の原因となる痛み(がん疼痛)」、「がん治療による痛み」、「がん・がん治療とは直接関係のない痛み(寝たきりによる腰痛、床ずれ 等)」の3つに分けられるそうです。
勉強会では、がん治療による痛みに関連するCIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)の治療についての講義が行われました。
講師からは、CIPNには主に@ 感覚障害、A 運動障害、B 自律神経障害の症状があり、これらは命に直接関わるものではないものの、日常生活に大きな影響を及ぼす重要な副作用であることが示されました。また、CIPNには様々な発現状況があるため、患者さんの声を聞き適切な対応を行うことが重要であり、治療計画の作成に際しては患者さんの生活スタイルを考慮し、適切な方針(薬の種類や用法・用量)を決定することが大切であるとの説明が行われました。
今後も新しい医療知識の習得や技術の更なる研鑽に励み、良質で安全・安心の医療提供に努めてまいります。